演劇×(教育×地域×採用)

花まる学習会王子小劇場の企画発起人の佐藤孝治の観劇ブログです。

【芝居】集団asif~『想像し創造する騒々しい宗三』作・演出/藤丸亮

主役の山田亮さんが凄かった。開会式から不思議なオーラを放っていましたが、オタクモード全開でした。お客さんから集めたカードに書いたセリフやタイトルから即興芝居を創り上げて行くくだりは、役者一人一人の実力を見せつけられました。あれはどうやって稽古するんだろう。本番でどんなカードを引くか分からないので、稽古のしようがないよな。自分が書いたものが読まれるかどうかってドキドキしますね。観客を演劇に巻き込む感じがいいですね。落ちがしっかりとネガティブだったので「悲喜交々ネガティブコメディ」だなあと思いました。

f:id:kojisato515:20160911204510p:plain

悲喜交々ネガティブコメディ
人生は遠くで見たら喜劇だが近くで見たら悲劇である。芝居は笑いと暴力と恐怖とエロがあるから面白い。

出演/山田亮 重野祐輝 コサカタカシ 馬上亮 真咲郁 こんのさおり 仲村美縁 湯口智行(ポンポンペイン) 進藤理恵(劇団離風霊船)
集団as if~【公式アカウント】 (@AsShudan) | Twitter

どんな時に恋をしますか?性格が良くて、見た目がタイプ、ふとした優しさ、意外なギャップ。そしてそれをどんな風に伝えますか?メール、電話、直接、ラブレター・・・選択肢がある人はいいですよね・・・これは、僕が、僕の想いを伝える物語きっと、そう、世の中に好きになっちゃいけない人なんていないんだと思う集団asif~がお送りする演劇祭でのネガティブコメディ。テーマは『告白』『アナタノコトヲアイシテイマス』

 

 

【芝居】アナログスイッチ『囚われたもの達と一人の少女』作・演出/佐藤慎哉

なるほど、これがワンシュチュエーションコメディなんですね。デパートの中に震災で閉じ込められてしまっというワンシュチュエーションの中で展開されるお話。集団asif~『想像し創造する騒々しい宗三』の後だったので、なんとなく途中で単調に感じてしまう感じがあった。一つの時空間で45分勝負するというのは、なかなか大変なことだなと思いました。いろいろと面白いのですが、集団asif~のお話が、変化に富んでいたので、それと比較して地味な印象になってしまったかもしれません。

f:id:kojisato515:20160915061200p:plain

緩慢に紡ぐ王道シチュエーションコメディ
ユルユルと紡がれる物語が、登場人物達の立場・勘違いによって怒涛の笑いへと集約していくシチュエーションコメディ!

『囚われたもの達と一人の少女』作・演出/佐藤慎哉

出演/渡辺伸一朗 木幡雄太 藤木陽一 佐藤慎哉(以上アナログスイッチ) 古木将也(20歳の国) 鈴木研(第27班) 龍野りな 佐々木紬
音楽/福永健人(airezias)
アナログスイッチ (@analogswitch) | Twitter 

 

 

【芝居】スズキプロジェクトバージョンファイブ『TSUMI』脚本/廣瀬はつき・石田明 演出/すずきつかさ

「いままでの芸風と違うね」「そういうことだったのね」と近くで観ていた方が終わった直後に言っていましたが、考え抜かれた脚本でした。ちょっと違う土俵で戦っている感じがしました。本気でコメフェスに向き合ったのでしょうね。通し稽古を拝見させて頂いたので、観るのか2回目でした。このお芝居はもう一回観ると、なるほどそういうことかと分かりながら観ることができて楽しかったです。これから観られる方が入ると思いますので、詳しく書くことは控えますが、ジェスター ‏@jester_999 さんの感想に同感です。

 

f:id:kojisato515:20160915061200p:plain

芸人が造るお笑いコメディ!
他の劇団には真似できない芸人が作った劇団だからこその間・力技・テクニックを駆使したお笑いコメディ。

『TSUMI』脚本/廣瀬はつき・石田明  演出/すずきつかさ
出演/星乃しほ 乱 すずきつかさ 瓜竜健司 山下雷舞 千田阿紗子 神崎沙織 じぇーむす さとうあみ 金子和稔 宮﨑緑
制作/西岡洋憲

とあるシェアハウスで人が殺されるところから始まる。
その瞬間、殺される数分前に戻る。
不思議に思いながらもシェアハウスの住人たちは殺されないように試行錯誤していく。

 

kojisato515.hatenablog.com

 

【芝居】劇団ICHIGEKI☆必殺『Z medicine』脚本・演出/イマダトム

演出の仕方によっては、もっと怖い印象を持つような仕上がりになってもおかしくない本だと思いますが、なんとも可愛らしい愛嬌のあるお芝居でした。後半、奇妙な状況になっていくのですが、何とも可愛い小動物を観ているような感じで、動き回っていて面白かった。ラストシーンは、シュールな笑いでしたね。手島圭亮さんという存在が、可愛らしくてキラキラしているのに、あんなことしてしまうと、きっとこんな感じになるだろうなと思っていたところを超えてくると、なんだか面白くなっちゃうんですね。「続く」と出ましたが、あそこから続きがあるのでしょうか。気になります。

f:id:kojisato515:20160911204510p:plain

生きるか死ぬかのドキドキコメディ
劇団コンセプトとなるテーマ、生と死を交えながらも、ベタでシュールな笑いでなんだかグッとくるコメディです。

『Z medicine』脚本・演出/イマダトム
出演/イマダトム 小川ともこ ばばばん 羽根川洸太(以上、劇団ICHIGEKI☆必殺) 小村シーナ 小林彩乃 五明直 竹垣綾香 田村知佳 手島圭亮
スタッフ/映像OP:横田順彌 制作:和田真希子.(中野織絵)

世に溢れるいろんな仕事。
割が良いと有名なのが治験のバイトだ。
寝たりゲームしたり、まあ、なんていうか、好きに過ごしてるだけで、かなり高額なバイト代が振り込まれる。
それだけに人気で、なかなか採用される事はない。
そろそろ諦めてコツコツやるかと思ったある日。
1通のメールがきた。
そのメールにはこう書いてあった。

「この度、当社の新薬のモニターにご参加いただく事が決定いたしました。
独自に開発した 【痩せ薬】を当社の施設にて投与し、データをとらせて頂きます。
勿論、薬代などは不要ですし、期間中、好きに過ごして頂いて結構です。
ただ、治験が終了するまでは施設から出ることはできませんので、ご了承ください。
万が一、少しでも身体に異常が見られた際には、その場でバイト代全額お支払いし、お帰り頂けます」

喜んだ被験者達は次々にその施設に向かう。
何が起こるかなんて考えずに...。

うちの劇団は声優が多いです。声の仕事をしているので、そのあたりも楽しんでください。思いのほか背が低いのですが、舞台上では大きく見えるように、態度を大きくして頑張ります。