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演劇×(教育×地域×採用)

花まる学習会王子小劇場の企画発起人の佐藤孝治の観劇ブログです。

【芝居】「サマーバケーション」Dr.MaDBOY「最後の楽園」×劇団晴天「たいふうとおまつり」赤羽十色庵 8/28(日) 14:00

【芝居】「サマーバケーション」Dr.MaDBOY「最後の楽園」×劇団晴天「たいふうとおまつり」8/28(日) 14:00の昼の部@赤羽十色庵に行ってきました。「サマーバケーション」というタイトル通り、ラムネ・ビール・フランクフルト、焼きそば、餃子等がカフェスペースで販売されていました。お祭り気分で演劇を見ました。(午前中和太鼓の稽古をして、赤羽十色庵に来て、観劇後、赤羽小学校へ行き和太鼓を叩くので、お祭り気分マックスでした。)

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Dr.MaDBOYは「最後の楽園」作・演出 毛利郁弥、劇団晴天は「たいふうとおまつり」作・演出 大石晟雄というそれぞれ40分の作品の2本だてでした。

噂の焼きそばの舞はありませんでしたが、焼きそば無しの「守利郁弥の舞」を一瞬見ることができました。

そもそも、会場の十色庵がサービス精神旺盛です。そこに、Dr.MaDBOY×劇団晴天のサービス精神旺盛が加えられて、というよりも掛け合わされて、とても居心地のいい空間になっていました。

例えば、さりげなく始まってさりげなく終わる、守利郁弥×大石晟雄の休憩時間トークがありました。これは、一つの漫才のジャンルになるのではないかと個人的に思っています。守利くんのボケに、的確にツッコミを入れて行く大石くん。ツッコミつつボケて自分にツッコミを入れる大石くん。そんな展開が繰り広げられました。この二人の漫才(みたいな会話)を22分間の長まわしで楽しむことができる映画が「Retro fiction landscape」です。以下の映像の22秒のところから予告編が見れます。

www.youtube.com

 

それでは、観劇の感想を書きます。

「最後の楽園」作・演出 守利郁弥(Dr.MadBOY)

ちょっと前に、守利くんがTwitterで稽古を見学する人いませんか?と呼びかけをしていました。どんな稽古をしているのか興味が湧いたので、稽古見学に行ってみました。そのために、稽古をしていたシーンがどうなっているのか気になりながら観に行きました。守利くんが演出をしている様子を見て、一つ一つ丁寧に演出して行くんだなあと思いました。最終的な形を見ると、いろいろとこだわって演出をしていたものが、シンプルなものになっていました。演劇を創って行くプロセスも含めて演劇を楽しむことができて良かったです。前売り券を買った人に稽古来てみませんかとお誘いしたら、行ってみたい人結構いるのではないかなと思いました。

行きたい所をプレゼンテーションするシーンでは、十色庵が、メキシコになったり、パリになったりしました。落語を聞いていて目の前に映像が広がって行くことがありますが、メキシコの旅の時間の経過のシーンとパリの生活の表現のくだりは、そんな感覚になりました。好きだなあ。

ラストがどうあるべきなのか。ここは議論があるところかと思いますが、別のエンディングもあるかなあと思いました。じゃあ、どんなラストがいいのかと言われると、悩ましいのですが、お兄さんと最後の楽園で会えたらいいなあって思って見てました。演劇において脚本家は神ですね。でも神様もいろいろと悩むんだろうなあと思いました。あと、謎の存在が登場して、あれは一体なんだと悩んでましたが、アフタートークで解決して、今夜はスッキリ眠れそうです。

「たいふうとおまつり」 作・演出 大石晟雄(劇団晴天)
私がこれまで拝見した作・演出 大石晟雄作品の「聞こえるように話すなよ」(6/14)「さくら」(7/15)は、登場人物が沢山いて、いろんな伏線が絡み合って展開していくスピード感のある演劇でした。また、役者大石晟雄が沢山舞台にいるような感覚になるくらい、だじゃれとかギャグがあったように記憶しています。それが、大石ワールドだと思っていました。

今回の「たいふうとおまつり」(8/28)は、ゆっくりとしたペースのお芝居で、だじゃれとかギャグの応酬という感じではなく、少ない登場人物でシンプルなお話でした。今日も大石ワールドが展開されるのかなと思いつつ、チラシに「だいすけは宇宙人だ。」と書いてあったので、宇宙人の話だと思って見始めたら、お化けのお話でした。

見ていて思ったことを書いておきます。大介役の荒木広輔さんの死んでいる人感が凄かったです。優一役の吉牟田大幹さんとれい役の平井隆也さんの「どっちが太っているかな」が一発目のツボでした。間合いと表情がすごかった。悟役の大川健斗さんを見ていて特攻隊に居そうだなと思いながら見ていたのですが「永遠の空〜知覧特攻早春賦〜」に出演されていてびっくりしました。それから、吉牟田大幹さんと「最後の楽園」の稽古見学の後にサイゼリアでご飯をご一緒した時に、パスタとほうれん草を別々に頼んで混ぜ合わせて独自のメニューを創って食べていました。その時、料理がとても上手な人だなあと思ったのですが、今回の餃子を作る様子を見て、料理の達人であることを確信しました。演劇で実際に餃子を作って食べるという演出ができるたのは十色庵だからなんでしょうね。

大石くん自身と大石くんの作品が変化して行くタイミングの作品だったのではないかと感じました。今日のパンフレットには劇団晴天11月末に公演と書いてありました。どんな公演になるのかとても楽しみです。

守利郁弥と大石晟雄がこれからそれぞれに何を生み出して行くのか。相互にどんな化学反応を起こすのか。とても気になります。今後の活躍を楽しみにしています。

 

アフタートークもありました。

アフタートークのゲストは時間堂の黒澤世莉さんと大森晴香さんでした。舞台を見た黒澤世莉さんの感想はやはりプロだと思いました。僕はアフタートーク好きですね。時間堂も柿喰う客もアフタートークが充実していますが、そのお芝居がぐっと深まりますし、距離が縮まりますね。

年末で解散する時間堂の黒澤世莉さんに「演劇を続けて行きたいのですが、どうすればいいですか?」と守利くんが質問するアフタートーク。深かったです。「なぜ7年間続けることができたのか」「劇団を一緒にやる仲間の見つけ方」というテーマでのお話は15分では足りないですね。メモをとってないのですが、印象の残ったキーワードを紹介します。

  • 大事なのはパッションだよ。パッションがあれば続く
  • 自分が「やめる」と言わなかったから続いたんだよ
  • 「何でも言える風通しの良い劇団」かつ「自分がやめさせたい人をすぐ辞めさせることができる劇団」を創りたいけど、はい、矛盾しています
  • いいなあと思った役者さんがいたらすぐに声を掛けないと、すぐに他の劇団に履いてしまうよ
  • お芝居観た後に言いなと思う人がいたら、ロビーで「僕のお芝居に出てください」とお願いしていたよ
  • 駆け出しの頃、オファーをして何度も断られた。「もう、オファーなんかしない」って何度も思った
  • しばらくは、一人劇団でもいいんじゃないか
  • いやっ、気楽に仲間集めてやってみてもいいんじゃないか

黒澤世莉さんの演劇ワークショップに守利郁弥くんと大石晟雄くんが参加したところからご縁が始まり、王子小劇場(当時)で公演をして、その後、花まる学習会王子小劇場のスタッフになり、そして、赤羽十色庵で二人が公演をしている。先輩から後輩へ演劇の智慧が伝わって行くところを見せてもらいました。

アフタートーク中に黒澤世莉さんから「ここからは、スマフォとかカメラで写真撮ってもらってSNSで発信してください」との宣言があって、皆さん写真撮りながらアフタートークを聞いていました。

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そして、花まる学習会王子小劇場の中高生演劇サマースクール2016に参加をしていた高校3年生のじゅんじゅんが来てくれていました。こうやって、演劇が伝わって行くんですね。

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『Dr.MaDBOYと劇団晴天のサマーバケーション』2016/8/23(火)-28(日)@十色庵(東京都北区 赤羽)の公演情報

昨年の佐藤佐吉賞に誰もカバーしてないところから現れたDr.MaDBOYと劇団晴天が犬猿のコラボ!男だけの夏祭りをしよう!と始まったたこの企画、45分×45分の短編2本と毎回のアフターイベントを引っさげ、赤羽は十色庵にて夏祭ります!真逆な作風の2チーム、きっと好みのオトコがいるはず。ラムネや屋台っぽい食べ物を片手に、夏の終わりをともに過ごしませんか?

○おしながき

守利郁弥(Dr.MadBOY)短編45分
大石晟雄(劇団晴天)短編45分
・アフターイベント(詳細はブログにて)
 
 ●「最後の楽園」作・演出 守利郁弥(Dr.MadBOY)
−あらすじ
待望の夏、到来。
齢は20を過ぎ、朝一のプール、真夜中のクワガタも思い出のあとさき
だがぼくたちは諦めない。残りの自由を振り絞り
海の向こうに思いを馳せる…
ひとりは「パリ」へ
ひとりは「メキシコ」へ
ひとりは旅に出た兄が向かう「最後の楽園」へ
小さな部屋で企てる、列島からの脱出計画。
最後の夏休み、ぼくたちはどこへ行くのか。

−キャスト
ハルキ  守利郁弥
ケーイチ 坪井一季
スミオ  間田月一
ハルオミ 宮井浩行(劇団喫茶なごみ)
 
●「たいふうとおまつり」 作・演出 大石晟雄(劇団晴天)
−あらすじ
だいすけは宇宙人だ。
今じゃなんとなく、言葉もわかるようになった。
テレビは分解されちゃって、
インドアな僕の生活はすっかりひっくり返されてしまった。
2階の部屋は三角形で、屋根に出るための天窓がついていて、
僕らはいつもそこから旅立っていた。

だいすけは宇宙人だ。多分いつか飛んでいくのだ。
知っているからさみしくない。
不思議なんていくらでもあった、夏の終わりの終わりの話。
 
−キャスト
優一   吉牟田大幹(オフィスエルアール)
れい   平井隆也(劇団円想者)
大介   荒木広輔
悟    大川健斗

ご予約:https://www.quartet-online.net/ticket/short2 
Twitter: @ds_short2
Blog: http://ameblo.jp/ds-short/ 
情報源