演劇×(教育×地域×採用)

花まる学習会王子小劇場の企画発起人の佐藤孝治の観劇ブログです。

柿喰う客フェスティバル2016中夜祭に参加しました

中夜祭で謎が解けました。すっきりです。

2008年に観た柿喰う客第13回公演『俺を縛れ!』で中屋敷さんが高い場所で何かを叫んでいたことと、何か強烈な体験をしたことだけは強烈に記憶に残っていたのですが、『俺を縛れ!』の何がどうヤバかったのかという謎が解けました。伝説の非公開映像は本当に凄かったです。

柿喰う客フェスティバル2016中夜祭は、中屋敷法仁さんと玉置玲央さんのアフタートークをずっとやり続けるというものでした。休憩&歓談タイムにはドリンクをもらって近くにいる方とおしゃべりしてました。

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中夜祭の告知文はこのような感じでした。

フェスの中盤戦をオールナイトで盛り上げる!
さまざまな企画を織り交ぜながら朝まで語り明かします!
知られざる劇団の歴史から、過去の秘蔵映像公開!!
そしてこの先、柿喰う客が目指すものを深夜のテンションで語ります。
ドリンク/軽食もご用意してお待ちしております!

日時:6月10日(金)23:30~翌5:00(23:00受付開始)
会場:花まる学習会王子小劇場
出演:中屋敷法仁、玉置玲央、加藤ひろたか、田中穂先、ほか飛び入りゲストあり                                                  

生中継をした映像がアーカイブで公開されています。

柿喰う客フェスティバルLIVEチャンネルのアーカイブ映像

www.youtube.com

配信終了後に中屋敷法仁さんと玉置玲央さんのトークが縦横無尽に知られざる劇団の歴史が語られて行きました。過去の秘蔵映像を上映しながら中屋敷法仁さんと玉置玲央さんがいろいろと解説をするというコーナーは凄いものを目撃してしまったという感じです。

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 一番印象に残ったのは、初代王子小劇場芸術監督の玉山悟さんが柿喰う客を見いだして「君たち王子小劇場でやらないか?」とオファーした時のエピソードです。

2006年2月8日~13日に早稲田大学学生会館B203で全10ステージ行われた柿喰う客第6回公演『親兄弟にバレる』を玉山悟さんが観ていました。この時、横浜界隈で活動していた柿喰う客が劇団化して初の公演で都内の早稲田大学に進出してきたところでした。

たしかに、当時、玉山さんが劇場の事務所で「柿はヤバイ」とずっと言っていました。

「君たち王子小劇場でやらないか?」をいうオファーをもらった時には、すでに2006年5月9~14日の期間で、早稲田大学学生会館B203を予約していたけれども「続けてやればいいじゃないか」ということで2006年5月18~22日に王子小劇場で続けて公演をすることになったんだそうです。こうして、柿喰う客第7回公演『他人の不幸』「弔問客」編×「未亡人」編という初の2都市&2ヴァージョン公演が生まれたのでした。

柿喰う客第7回公演『他人の不幸』【作・演出】 中屋敷法仁

「弔問客」編 2006年5月9~14日 (全8ステージ)
早稲田大学学生会館B203

「未亡人」編 2006年5月18~22日 (全8ステージ)
@王子小劇場

いやー、10年前のこのご縁からの柿喰う客フェスティバル2016中夜祭なんだなあとしみじみ思いました。玉山さんありがとうございます。中屋敷さんありがとうございます。玉置さんありがとうございます。

玉山悟さんのnoteの記事「あたしが王子衝小劇場にいたころ」24歳で劇場をオープンさせ6年で稼働率を100%にして10年間東京小劇場演劇のヒットメーカーだったおっさんの思い出帳にいろいろと詳しく書いてあります。

加藤ひろたかさんと田中穂先さんの解散宣言で終了。外に出ると朝でした。やっぱり、柿喰う客はヤバいです。

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柿喰う客フェスティバル2016は、6月26日(日)まで続きます。

https://kaki-kuu-kyaku.com/next.html

 

舞台「昆虫戦士コンチュウジャー(紀伊國屋ホール 脚本・演出 モラル)」を 観て来ましたよ 2016/6/11

花まる学習会王子小劇場芸術監督北川大輔さんの絶賛メッセージを目撃しました。

「これはいかなくちゃ」と思って、「犬と串」主宰、脚本家、演出家、花まる学習会王子小劇場STAFF、ドリームプラス所属のモラルさんが脚本・演出をしている「昆虫戦士コンチュウジャー」を紀伊国屋ホールで観て来ました。

www.mmj-pro.co.jp

大人が全力でくだらないことをすると、涙が出てくるんですね。この話どうなっちゃんだろうと思ってしまったのですが、ちゃんと丁寧に物語が描かれていて、数多くの面白ポイントがちりばめられています。

そもそも「おじさんが主人公の舞台を作りましょう!」ということが打ち合わせで決まって数日後に「昆虫戦士コンチュウジャー」というアイデアを出してくるモラルさんって凄いです。どういう風に思考を巡らせたら、昆虫戦士がでてくるのか、今度聞いてみたいです。トンボが不完全変態で、一人だけ蛹になることなく歳をとってしまったという設定を思いつくのも凄いけど、そのアイデアを本気で舞台に仕上げる力に脱帽です。

そして、モト冬樹さんが凄いです。いい感じの脱力した演技が、まさに中年戦士でした。戦わない強さって、あるなあってしみじみ感じました。

帰りの電車の中で2枚のポスターを思い出しました。

2011年度新聞広告クリエーティブコンテスト優秀賞
優秀賞 「きび団子のため、だけじゃない。」

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2013年度新聞広告クリエーティブコンテスト優秀賞

最優秀賞「めでたし、めでたし?」

「めでたし、めでたし?」
「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました。」

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幸せってなんだろう。正義って何だろう。

僕は子供の頃に、グッチ裕三さんとウガンダさんと一緒に活動されていたコミックバンド「ビジーフォー」が好きでした。憧れの方を直接、観ることができて嬉しかったです。最後のライブでのギター凄かった。 

www.youtube.com

舞台「昆虫戦士コンチュウジャー」は明日6月12日(日)14:00が最終回です。当日券は13:00から発売されると思います。新宿三丁目紀伊國屋書店4回の紀伊國屋ホールの入口に少し余裕をもってスタンバイすれば行けると思います。

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<公演名>
「昆虫戦士コンチュウジャー」
<会場>
紀伊國屋ホール
<脚本・演出>
モラル(劇団犬と串)
<音楽>
平牧仁
<出演>
モト冬樹 馬場良馬 斉藤秀翼 伊勢大貴 須藤茉麻 / 山本一慶 板倉武志(犬と串)満間昂平(犬と串) 萩原達郎(犬と串)堀雄貴(犬と串) 藤澤希未 大橋純七(犬と串)堀口留依(犬と串)/小林春世キャラメルボックス小坂涼太郎 安川純平 奥田努Studio Life

演劇って面白いですね。